導入企業インタビュー

本業に集中できる環境を
業務効率化で実現。
DXは、看護の質を上げる原動力。

てとめ訪問看護ステーション
株式会社Te&Me

江戸川区南小岩で「てとめ訪問看護ステーション」を運営している、株式会社Te&Me。 20代〜30代を中心とする若いスタッフが、およそ130名の利用者の暮らしをサポートしている。 同社では、DXを導入することで業務を効率化し、本業に集中できる環境をつくり出している。 その経緯や課題感、具体的な効果、今後の展開などについて尾関勇樹氏と南双葉氏に話を聞いた。

  • お話を聞いた方

    株式会社Te&Me

    ■理学療法士・
    ピラティスインストラクター
    尾関 勇樹 氏

    ■看護師・保健師
    南 双葉 氏

  • 尾関勇樹 南双葉
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てとめ訪問看護ステーションのWebサイト

DX化のポイント

  • 自治体の研修や勉強会で学んだ知識を活かして、業務を一元管理するポータルサイトを制作
  • 江戸川区のIT導入助成金を活用し、書類業務をアウトソーシング、印刷代や郵送代も削減
  • 業務効率化によって空いた時間を勉強会やマニュアル作りに活用し、看護の質を向上
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増加するスタッフ、必然だった業務効率化

尾関氏らがDXの導入を検討した理由の一つは、スタッフの増加だった。 2022年の開業当初は5〜6名程度の人数で運営しており、利用者様の情報や担当の割り振りの確認もホワイトボードで共有できていた。 しかし、利用者様の増加に伴い、スタッフの人数が増え、働き方も多様化。 次第に、ホワイトボードの確認のためだけに事務所に立ち寄ることが、訪問前の大きな負担になってきた。 そこで尾関氏らは、まず所内の問題点や改善すべき点を洗い出した。 すると、看護やリハビリに必要なマニュアルが各所に散在していて確認しづらいことや、電子カルテのアプリを十分に活用できていないことなど、さまざまな課題が浮き彫りになった。 そこでDXを活用して業務を一元管理できる仕組みを構築したいと考えた。
また、月末のルーティンとなっていた医療機関や関係先などへ郵送する書類の作成にも多くの時間を要していた。 利用者様ごとに、さまざまな種類の書類を作成する必要があり、その総数は毎月1,000枚を超えていた。 さらに、書類の作成だけではなく、仕分けや印刷、封入、郵送までを自分たちで行っていたため、本来の業務に割く時間を圧迫していた。
「私たちのような小さな会社では、現場のスタッフが事務作業も担っています。 ただ、手作業ではどうしてもミスのリスクがあり、扱う書類には大切な個人情報も含まれます。 ミスをできるだけ減らし、利用者様へのサービスに集中するためにも、事務作業の負担を軽減したいと考えていました。」(南氏)

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当時の課題について語る南氏(右)

ポータルサイトの制作と書類業務のアウトソーシング

そこで2人は、東京都主催の勉強会や江戸川区主催のDX実践ゼミなどに積極的に参加する。 医療業界の人間にとって、ITやデジタルの知識は学ぶ機会が少ない。 2人は都や区の担当者に相談しながら、自分たちが実現したいことを一つずつクリアにしていった。 その結果、完成したのが、業務を一元管理するポータルサイトだ。 このサイトには電子カルテをはじめとする様々な機能が盛り込まれており、サイトにアクセスするだけで、 利用者様の情報の共有、シフト管理、出退勤管理などの業務が可能になる。 訪問予定とも連携しているため、訪問先への移動時間や利用者様の在宅状況もわかりやすく表示される。 スマートフォンからもアクセスできるため、Google Meetを活用すれば外出先からでも朝礼や終礼に参加できる。 わざわざ事務所に立ち寄る必要もなくなり、訪問先に直行直帰できるようになったことでスタッフの負担も減った。 もともとGoogle Workspaceを活用していたため、ランニングコストは増えていない。

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左:ポータルサイトの出退勤管理
右:患者予定管理画面

書類作成の効率化については、IT導入助成金を活用して「連携ジョシュ」を導入した。 きっかけは、DX応援隊から「同じ電子カルテを使っている事業者に話を聞いてみたら」とアドバイスを受けたことだった。 実際に話を聞いて書類業務を効率化できるサービスを教えてもらい、導入を決めた。 「連携ジョシュ」は送付先のリストを提供するだけで、書類の管理から印刷、封入、郵送まで、一連の作業を代行してくれる。 書類は送付先に応じて、メールやFAXでの送付にも対応する。 導入後は印刷代や郵送代が削減されたほか、これまで約20時間かかっていた作業が1時間程度まで短縮された。 煩雑な書類業務から解放されたことで、本来の業務に集中できるようになり、空いた時間を勉強の時間などに充てる余裕も生まれている。

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導入した「連携ジョシュ」のWebサイト。トライアル1ヶ月無料で、介護テクノロジー導入支援補助金の活用可能。

「訪問時間そのものは規定で決まっているため変わりませんが、事務作業の負担が減ったことで訪問件数を増やすことができ、売上アップにもつながりました。 また、利用者様の様子をより丁寧に記録できるようになり、スタッフ同士のコミュニケーションも充実。 さらに、勉強会を開催したり、スキルアップのためのマニュアルを作成したりする時間も確保できるようになりました。 こうした変化が、結果として、看護サービスの質の向上にもつながっています。」 (尾関氏)

DX導入を土台に採用活動を強化

「そもそも私たちがDXに取り組んだ一番の目的は、人材採用なんです」と尾関氏はいう。 採用活動に力を入れても、外部のサービスなどを使えば相応のコストが掛かってしまう。 自社で採用活動を展開するためには、日々の業務を効率化し、そこに充てる時間を確保する必要があった。 業務を一元管理するポータルサイトと書類作成をアウトソーシングできる「連携ジョシュ」の導入によって生まれた多くの時間は、 若手人材を確保するための取り組みを進めるうえでも大きな力になるだろう。 同社では今後、DXによる業務効率化に加えてSNSも活用しながら、採用活動をさらに強化していきたいと考えている。
「今回導入したDXを土台に、ケアマネージャーさんや訪問看護をしてくださる先生方とも連携しながら、地域で暮らす人を支えていきたいと思っています。 これからも、ご自宅で看護を必要とされる方が安心して暮らせるよう、精一杯サポートさせていただきたいと思っています。」(南氏)

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左から南氏、代表の齊藤純一氏、尾関氏

DXは最初の壁がすごく高いと思いますが、DX応援隊のようなデジタルに詳しい人たちと話すことで、「自分たちにもできるんじゃないか」という考えが自然に生まれてきます。 それも最初の一歩だと思うので、まずは想像してみるだけでもいいんじゃないでしょうか。(尾関氏)

どんなに小さなことでも良いので、気になるところがあったらまず始めてみることが大事だと思います。 DXと聞くと、大きなシステムを入れる改革のイメージがありますが、実際やってみると小さな改善の積み重ねで、意外とハードルは高くないと思います。 私は結構楽しかったですよ。(南氏)

企業情報
企業名 株式会社Te & Me
本社 東京都江戸川区南小岩6-28-14 杉本ビル3F
代表者 代表取締役 齊藤 純一
創業 2022年
資本金 500万円
従業員数 28名
URL https://www.tetome.co.jp/